父子家庭がもらえるお金と所得制限
ここでは私自身(死別で子ども3人の父子家庭)がかかわりを持ったひとり親手当について書いていきます。
諸手当では、離婚でのひとり親のケースや死別のケース、障害児を抱えるひとり親のケースや親ではなくお祖父ちゃんお祖母ちゃんが孫の面倒を見るケースなど、色々なケースで計算が違ってきますからね。
あ、あとこういうバックアップ制度は、市町村(の財力)により差が少なからずあります。
私の住む街は、小さく財力も乏しいため最低限の支援しかないように感じます。
ご覧の方のお住まいの市町村では、もっとバックアップが豊富かもしれませんので一度行政のホームページを確認ください。
ひとり親(父子家庭)がもらえる手当
行政(国や市など)から、父子家庭が申請してもらえる手当はいくつかあります。
そのなかで一番金額が大きく基礎になるのが「児童扶養手当」です。
平成30年8月から所得制限の金額が緩みましたので、確認しながら書きます。
児童扶養手当
これは、ひとり親家庭(母子・父子家庭)で18歳未満の子どもを養育している人がもらうことのできる手当です。
全額支給で、子供1人目42,500円(+2人目10,040円+3人目6,020円+4人目6,020円・・・)です。
子供が3人いる我が家ですと、全額支給になれば42,500+10,040+6,020=58,560円をもらえます、毎月です。
支給には所得制限があります。
親の所得が低いと全額支給で、所得に応じて少しずつ支給額は減っていき、最終的に上限以上の所得だと不支給になります。
私の場合、死別後の最初の1年は、鍼灸院の売上が上がらず収支は赤字でしたので支給されました。
2年目は所得が上限を超えたので不支給でした。
その後もずっともらっていません。
支給か否かの分かれ目は『所得』。
この所得額とは、収入から必要経費(給与所得控除等)、社会保険料相当額(一律8万円)、その他の諸控除を控除し、養育費の8割相当額を加算した額です。
平成30年8月から所得制限限度額が少し改善されました。
自分の所得額の一番簡単な確認方法
サラリーマンで「源泉徴収表」をもらっているなら、その中の『給与所得控除後の金額』から8万円を引いた額が「ここでの所得額」になります。
赤の囲みのなかが115万円となっていたら、マイナス8万円の107万円がその人の所得です。
自営業の場合は赤の囲みの金額が「所得額」。
つまり、所得=売上-経費-青色申告の65万円控除をした額、ってところでしょう。
扶養手当をみるときの所得額は、そこから8万マイナスした額ってことですね。
なお私は関係ないですが、離婚で養育費をもらっている人は、所得額に養育費の8割を足す必要があります。
そのほかにもいくつか例外ケースもありますので、詳しくはお住まいの市町村で計算してもらってください。
市町村の「子ども相談課」のようなところにいけば、詳しく丁寧に教えてくれます。
ひとり親家族等医療費助成制度
子どもの医療費の自己負担がなくなったり、親の医療費が安くなる、という助成制度です。
やはり所得制限があります。
児童扶養手当がもらえない人は該当しないと思って結構でしょう。
一部支給でも児童扶養手当がもらえていれば該当するはずです。
たいてい児童扶養手当と同時に申請するから、同時に適不適がわかるはずです。
児童扶養手当で相談にいく際は、医療費助成制度についても一緒に聞いてみたらよいと思います。
遺児手当
配偶者が亡くなり、子どもが義務教育中であるともらえる手当。
子ども一人当たり毎月3,000~6,000円くらいの額になります。
これも所得制限があります。
児童扶養手当がもらえていないと、こちらも不支給でしょう。
児童手当
以前「子ども手当」って言ってたこともありましたね、ひとり親とは関係なく子どもがいればもらえます。
0歳から中学生までもらえます。
子ども1人月1万円(3人目は1万5千円、ただし中学生は3人目も1万円)。
これも所得制限がありますが、たとえば子ども3人で736万円です。
コレを超える人は結構もらっている人ですから、当然私はセーフ。
毎月もらっています。
遺族基礎年金
手当ではありませんが、子どものいる死別シングルがもらえるお金です。
子ども3人なら年額1,302,700円(月額108,558円)だそうです。
・・・が『妻の死亡が2014年4月以降の場合に限られますので、それより前に既に父子家庭であった場合には、遺族基礎年金は受給できません』ということで、もらっていません。
2014年の「父子家庭にも遺族基礎年金あげるよ」という改定は、該当するお父さんにはありがたいハナシですが、私には恩恵がなかったので制度について詳しく調べる気持ちが起きませんので書きません、どうにも釈然としない!!(苦笑)
感想
結局、「児童手当」しかもらってない。
・・・ので、「ひとり親」として支援されている感はありません。
ま、それはそれで幸せなことだと考えています。
ふたり親とそん色なく収入があるということですから。
私の場合は実母の生活上の支援(金銭でなく)がありますので、仕事に専念できるのが大きいです。
子どもの未来や自分の老後など、色々と考えたときにやはりおカネの問題はついて回ります。
一方、おカネだけが全てではないのはよく分かっています。
妻の闘病中は、「自分の仕事なんてどうでもいい」「将来のおカネなんてどうでもいい」と思っていました。
本当に、心の底からそう思いました。
そんなことは瑣末なことだ、大事なコトは「家族」であり、その時その時の「ありふれた生活の中にある」のだと。
大事にしたいものを心に抱きつつ、でも今は平穏に過ぎているので、経済的な安定感を求めてがんばろうと思います。
「いざ鎌倉」じゃないですが、有事と平時の緩急も大事。
普通の生活って地味で単調で派手さがありません。
当たり前を生きるってそういうことだろうと思っています。
自分にできることを懸命に、でも楽しんでやっていきたいですね。