夫婦で逆の生活をする経験を…

※死別を経験した人向けではなく「死別など考えてもいない人向け」になります…。

夫婦で死別すると困ること

夫婦で逆の生活を・写真1
死別して困るのは「パートナーが担っていて自分が全くタッチしていなかったことができなくなってしまう」ことです。

日常の家事・育児・子供の学校関係・家計の管理・近所づきあい・収入を得ること(=仕事)…など。

とくに急な死別だとその混乱は特に顕著でしょう。
生活実務的な意味では、妻を亡くした夫の方が混乱は大きそうです。

多くの夫婦の場合、
夫が外で働いて主な収入を得て、妻は育児家事をメインに行う…ようなスタイルと推察します。

夫の手伝いの比率にもよりますが、家事はできないことが多いのでは。
それをある日からいきなり行えと言われても…ってなります。

ただ、
大事な人を亡くした後も生活は続きます。
気持ちも弱っている時期に、実務的な困難さは少しでも軽減したいものです。

自分の場合…

夫婦で逆の生活を・写真2
育児家事は、じつは、上の子供が生まれた時からやっていました。
基本的には「夫婦で同じことができるようでありたい」と思っていました。
完全な50:50ではないですが、収入も家事も育児も基本的には夫婦半々で行えるような生活スタイルを構築しようと心がけていました。
当たり前にそれは妻が亡くなることを想定したものではなかったですが、結果的に妻との死別では大きな役割を果たしました。

私は自分が36歳の時に死別しました。
当時、子供も6・4・2歳でした。

でも、子供たちは表面上は混乱することなく生活を継続できました。
(心の奥での喪失感や変化はあったと思います。)

私(父親)が育児全般問題なく出来たことが大きかったと思います。
元々やってきたうえに、妻の闘病中はほぼ私が家事育児を全般担っていたというのもありました。
(あ、ちなみに、偉そうに聞こえたかもしれませんが家事など決して上手ではないですよ…(苦笑))

大きな変化がなかったことは私自身にもプラスでした。
生活の変化に戸惑うことなく、悲嘆を味わい尽くすことができました。
精神的なことに集中できた、と今では思います。

してこなかった生活の役割に挑戦してみては…

夫婦で逆の生活を・写真3
若い時に突然一人で生きていくことになる…。

大丈夫、そんなことはそうそうないです(笑)
本当にそうです。
でも、
そういった「まさか」が起きるのも人生です。

また、
すべての人はいずれひとりひとり死んでいくのだから、夫婦のどちらかは必ず残されます。
結婚した時は私も「自分の方が先に死ぬだろう」って思っていたから、どちらが先かは分かりません。

そういう事態が起こった時に生活そのもので混乱があるのはキツいです。
ゴミの出し方・洗濯の仕方・料理の仕方から掃除の仕方まで…。
上手にできる必要はないですが、なんとなく全般こなせるようになっておくことをお勧めします。

そのために、
今パートナーが担っている作業を自分でもやってみてほしいです。

日々の固着された役割分担を変えるのは精神力もいりますが、練習は大事です。
防災と一緒です。
備えあれば患いなし。
ぜひ!