【終活】エンディングノートを作ってみた
エンディングノートを書いた理由(ワケ)
終戦決定から玉音放送までを描いた映画『日本のいちばん長い日』で、内閣の同僚たちに「遺書は書きましたか?」のセリフを何度も言っていたのが下村宏内閣情報局総裁。
映画を見ながらこの人は何で「遺書・遺書」言うんだろうとずっと思ってきました…。
今回、自分でエンディングノートを書いてみてその意味が少しわかった気がしました。
エンディングノート、いいですね(笑)
エンディングノートは遺書ではないけど似たような「死に際しての思い」を綴る面と、「残された人が困らないように情報をまとめておく」面があります。
今回、しっかりとエンディングノートを作ろうと思ったのは、いくつか経緯があります。
まずはそれを書きます。
ひとり院長ゆえの仕事情報とりまとめの意味
仕事に関しては自分しか分からないことだらけです。
貸店舗契約・光熱系の契約・自動契約になっている諸々や、それらの通帳や書類のありか・連絡先まで、自分は把握できていますが他の人は情報ゼロです。
3年前に突発性難聴で倒れて以降「さすがに何かあった時にこれではまずい」となりました。
そこで仕事の情報に関しては、3年ほど前に少し整理しておきました。
この時は同時に、10年ほどで溜まってきた書類や書籍などを“できる範囲で”整頓しました。
※整理整頓も終活の一環ですね(笑)
自分のカラダへの不安
先の理由ともかぶりますが、50歳をめどにカラダへの不安も出てきました。
40代前半と同じような生活をしているのに、40代後半からは体に「老い」を感じるようになりました。
白髪が増える、健康診断結果に微妙に変動が出る、体力低下を実感する…など。
そして、実際に突発性難聴(めまい)で救急搬送されたりして、「急なまさか」をリアルに感じるようになりました。
同居の母親の老いに接して
ここ数年、同居の母親が少しずつ弱り、母自身、自室の整理整頓や死についての話をしてくるようになりました。
老いるということを身近で見て、ぼくもより自分の行く末を意識するようになりました。
※これは別に悲壮な思いではないです。準備しておこうかな…という思いですかね。
エンディングノートを書くメリット
実際にエンディングノートを書いてみて感じたことを書いてみます。
あらためて自分を振り返れる
資産・保険・健康状態…などの現状だけでなく、自分の歴史を振り返る機会になります。
なんとなく「自分の歴史など自分が一番わかっている」と思いがちですが、改めて書き起こすことで細部まで思い出すこともあり、振り返りには良い時間となります。
想いを書いておける
家族(子供)へは「本当にこれだけは何度でもくどいくらい伝えたい愛情」を書いて示すことができます。
それ(想いを記した文章)が残ることで、子供たちも未来にわたって読み返してもらえます。
家族の負担を減らせる
介護の希望や延命措置のこと、葬儀や費用の捻出方法などが明記されていれば、本人の判断力が衰えたり意思表示ができなくなったりした時も、家族が迷うことなく様々な選択をすることができます。
それにより家族の辛い気持ちも和らげることができます。
自分の現状を知ることができる
自分の資産を洗いざらい記入することで現在の経済状況や保険などの加入状況を把握できます。
何かあった際に家族が情報に困ることがないのでラクでしょう。
また、
すぐに何か起こらない「老後」がまだまだ続くのだとしても、将来設計にも生きてきます。
安心感を得る
エンディングノートで自分の情報を整理整頓する事でくことで、自分自身の気がかりが減ります。
「さて、今をしっかり生きていこうか!」と安心した気持ちで今日に向き合えます。
この安心感はとても重要です。
死を意識するのは生を意識すること
エンディングノートのことは、英語では「Preplanning Note(プレプランニング・ノート)」と言うらしい。
そのまま訳せば「事前準備ノート」でしょうかね。
資産や葬儀やお墓など…たしかに事前にプランニングしておくためのノートという意味ではこちらの方があってますね。
でも個人的にはエンディングノートの方が好きかな。
エンディングノートのキモは「人生を見つめなおし」「今あるものの大切さに気付く」ことだと思います。
死を想うことで今日を生きるチカラを得るためのノートですね。
これは自分にとっては…です。
人によってはPreplanning Note的な意味合いの強い人もいるかもしれませんね。
「ホントは大事だけど、今すぐしなければならない訳ではない事は後回ししやすい。しかしそれをすることが非常に重要である」とは『7つの習慣』(スティーブン・R・コヴィー著)。
これを思い出しました。
エンディングノートはまさにその一つです。
「後回しにしがちだけど人生での大事」です。
人生には「まさか」があります。
どんな「まさか」なのかは分からないから「まさか」なのですが、「思いがけない自分の死」や「急に大きく変化する日常」はそのうちの大きなまさかだでしょう。
それに向けて何か準備できることはないか?
それが自分の場合、エンディングノートでした。
しかも1度書けばそれで終わりでもなく、その都度、書き直すことも大事でしょう。
そのたびに自分の人生を振り返れるわけです。
とても大事(笑)
今回は、
今まで自分独自に書き溜めてたものに、市販されている「エンディングノート」を使い補強しました。
自分では気づかない質問項目もあり、1冊用意することで体系的に準備できます。
ネットには無料テンプレートのようなものもありますのでそれでも良いかもしれませんが…。
何せ紙志向のアナログ派なのもので…苦笑
「人生の秋」を迎え、ゆっくり成熟度を増していけたらいいなぁ…と思う50歳の6月でございます。